2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

努力信仰

努力信仰が日本の精神に蔓延るようになったのは明治時代です。 明治政府を作ったのは薩長出身の武士たちで、彼らは都会の江戸っ子に負けてはならない、欧米に負けてはならない、その焦燥感、その圧力よって努力信仰が生じてきました。 江戸時代は努力信仰が…

マックス・ヴェーバーからみる金儲け

お金持ちになるのは、金銭欲の強い、お金に執着する人であるとは限らない、むしろ、お金への執着を離れ、ストイックに働いた人がお金持ちなったのだと、社会学の祖マックス・ヴェーバーは言います。 ヴェーバーは、キリスト教における、カトリックとプロテス…

ホッブズと対立するルソー

イギリス哲学者のトマス・ホッブズは、人間は支配者(国家)が存在しないと感情がむき出しになり、利己的な争い状態になる、これを自然状態とした。だからこそ、人間は支配者や(国家)を作り従うことで安全に暮らせると考えた。 ホッブズが社会契約説で書い…

ローマの共和政・ギリシアの民主政なぜ?

ローマもギリシアも小さな都市国家から始まり、ローマ人もギリシア人も部族集団であり、それほど差異はありませんでした。なぜ、ギリシアは民主政に向かい、ローマは共和政に向かったのか。 ローマでは「公」が重視され、ローマ人の部族集団では富裕層が貴族…

マルクス・アウレリウスってどんな人

ハドリアヌス帝はアントニヌス・ピウスを後継者に指名する条件として、マルクス・アンニウス・ウェルスとルキウス・ウェルスの二人をアントニヌスの養子にするのと、二人の権利も同等とすることとしたのです『マルクス・アンニウス・ウェルスは後のマルクス…

理性主義と経験主義

人間の認識には「理性主義」と「経験主義」と対立しあう二つの立場がありました。理性主義は、産まれた時からそなわっている、標準装備されている観念があることを言います。 観念は機能と考えるとわかりやすいです。 私たちの持っている観念は、大部分が見…

饗宴のディオティマってどんな人

人は何のために生きるのか。人は幸福のために生きるのだろうか。古代の哲学においては、幸福に生きるかどうかは選択の問題ではなかった。 人間が幸福に生きることは、人間が生まれながらにして持っている願望である。したがって、そこは問題ではない。問題は…